「P2P(ピアツーピア)」や「億り人」など、巷で話題の仮想通貨の専門用語の意味や使い方を解説します。
P2P(ピアツーピア)
中央サーバを介さず個々の端末間で成立するネットワーク。一般的なPC端末もPeerあるいはNodeと呼ばれ、利用される。仮想通貨もP2P方式でデータを交換することで安定した運営を可能にした。
Peerとは「同格」という意味であるが、P2Pと比べてよく使われる方式として「クライアント-サーバー方式」が挙げられる。
クライアントサーバー方式は1つのサーバーに対して複数のクライアントが紐づいており、クライアント間の通信はサーバーを介さないと行うことができない。
この方式のデメリットとして、クライアントの数が増えれば増えるほどサーバーへの負担が大きくなってしまうというスケーラビリティの問題と、サーバーの管理が必要であるというものがあった。
P2Pはそれらの問題に対処できるメリットを持っている。対等な端末同士のやりとりで通信を行うため、一箇所に負荷がかかることがなくどこまでもスケールさせることが可能であることや、サーバーのように一箇所で通信が管理されているわけではないので障害にも強い。(1端末の障害で全端末の通信に影響が出る、ということがない)
また、上記の理由方1つの端末に求められる性能が低いため、コストを低く抑えられることも大きな特徴である。
一方で、デメリットもある。クライアントサーバー方式はサーバーを介して通信が行われるため、サーバーのセキュリティを強化すれば一定のセキュリティを担保することができたが、P2Pでは各端末それぞれが通信するため個人情報の漏えいなどに対処しづらい。
ビットコイン含む仮想通貨の多くはP2P方式を利用して取引を行なっている。
そのため中央管理者が必要なく、安定した運営を実現できている。
P2Pの問題点の一つとしてデータの整合性が取りづらいというものがあったが、ビットコインはこのデメリットをブロックチェーンという方法で解消した。この点がビットコインが成し遂げた最も画期的な業績と言って良いだろう。